
生理痛が楽になる方法や生理痛が改善される方法を探している方は多いでしょう。
生理痛を和らげるためには、身体を温めたり、ツボ押しをしたり、適度に運動したりする方法が有効です。
この記事では、生理痛を和らげる過ごし方や対処法について紹介します。
生理痛を緩和させるおすすめの食べ物や飲み物もまとめているため、生理中のつらい症状に悩まされている方はぜひ参考にしてみてください。
生理痛の症状とメカニズム

生理痛を和らげる方法を紹介する前に、生理痛の主な症状や生理痛が引き起こされるメカニズムについて解説します。
生理痛の主な症状
生理痛と聞くと腹痛を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実は以下のように生理痛にも様々な症状があります。
- 腹痛
- 腰痛
- 頭痛
- めまいや立ち眩み
- 吐き気
上記の他、イライラしたり気分が落ち込んだりする神経過敏症状や、眠気、だるさなどが症状として現れることもあります。
人によって症状の現れ方は異なりますが、痛みを和らげることで上記のような症状が軽くなる場合も多いです。
生理痛が起こるメカニズム
生理痛を引き起こす原因の一つに、ホルモンの一種であるプロスタグランジンが関係しています。
プロスタグランジンは子宮を収縮させる働きを持つホルモンで、月経中は子宮を収縮させることによって血液を外に排出します。
しかしプロスタグランジンは痛みや熱、腫れなどを引き起こす成分でもあるため、過剰に分泌されると痛みとなって症状に現れることがあるのです。
また生理痛はプロスタグランジンのみでなく、腰回りの冷えやストレス、ホルモンバランスの乱れなどによって引き起こされることもあります。
生理痛を和らげる過ごし方・対処法7選

生理痛が痛い時に少しでも症状を楽にする方法は以下の通りです。
- 体を温める
- 痛みを和らげる姿勢で過ごす
- 生理痛を軽減するツボを押す
- ストレッチや軽い運動をして血行を良くする
- 半身浴とマッサージをする
- リラックスして過ごす
- 飲み物や食べ物を工夫する
ここでは上記7つの対処法についてそれぞれ詳しく解説します。
体を温める
体が冷えると生理痛が悪化する原因になり得るため、お腹と骨盤周りを中心に体を温めましょう。
体を温めることで血流が促進され、痛みが和らげられます。
体を温めるおすすめの方法は以下の通りです。
- カイロ
- 毛布
- ひざ掛け
- 腹巻き
- 入浴
夏は冷房を強くしていると体が冷えてしまうため注意しましょう。
カイロを使用する場合は、低温やけどになる恐れがあるため、長時間同じ場所に当て続けないように注意してください。
痛みを和らげる姿勢で過ごす
生理中は姿勢にも注意して過ごしましょう。
椅子に座っているときは浅く腰かけ、骨盤を立てて座ることが大切です。
これにより下腹部への負担がかかりにくくなるため、痛みを和らげられます。
また生理中はお腹や腰などの痛みが出ている部分をかばうように同じ姿勢で過ごしてしまう方も多いかもしれませんが、ずっと同じ姿勢でいると血流が悪くなる恐れがあります。
なるべく同じ姿勢でいるのは避けるようにしましょう。
生理痛を軽減するツボを押す
以下のような、生理痛を軽減するツボを押すのもおすすめです。
ツボ | 場所 | 効果 |
気海(きかい) | へそから指1~2本分下 | 全身の血行を促進して身体を温める |
合谷(ごうこく) | 手の甲側の親指と人差し指の骨が交わる部分 | 自律神経の乱れを和らげる |
血海(けっかい) | ひざの内側の皿から指4本分上 | 脂肪や老廃物の排出を助ける女性ホルモンの分泌を促す |
三陰交(さんいんこう) | 内側のくるぶしの一番高いところから指4本分上 | ホルモンバランスを整える |
照海(しょうかい) | 内側のくるぶしの骨の下から指1本分下 | 下腹部を温めて血行を促進する |
気持ち良いと思う程度の力でゆっくり押すのがポイントです。
ストレッチや軽い運動をして血行を良くする
生理中は激しい運動は控えたほうが良いですが、適度にストレッチや軽い運動をして血行を良くしましょう。
体を動かすことで血行が良くなり、体温を上げ、生理痛の緩和につながります。
さらにストレッチにはリラクゼーション効果もあり、筋肉の緊張がほぐれることで副交感神経が働き、リラックスした状態になるのです。
運動する習慣のない方は、室内で気軽に行えるストレッチやヨガから始めてみるのがおすすめです。
半身浴とマッサージをする
体を温めるために半身浴をするのがおすすめです。
半身浴をしながら下腹部のマッサージをすることで、血行が改善されます。
ゆっくりと時間をかけて入浴するのは生理痛の緩和につながるだけでなく、リラックス効果も期待できるでしょう。
湯船にお湯を張るのが面倒な場合は、足だけをお湯につける『足浴』もおすすめです。
リラックスして過ごす
生理痛は精神的ストレスなどが影響して引き起こされることもあるため、気分をリラックスして過ごすことが重要です。
人それぞれリラックスして過ごせる環境は異なりますが、例えば以下のようなリラックス方法があります。
- 部屋でまったり過ごす
- 好きな音楽を聴く
- 映画鑑賞をする
- 本を読む
- アロマテラピーをする
- 軽い散歩をする
自分に合う方法をぜひ探してみてください。
飲み物や食べ物を工夫する
生理中は飲み物や食べ物も工夫すると良いでしょう。
内側から温めるホットミルクやハーブティーのほか、マグネシウムやビタミンE、鉄分を含む食べ物などを積極的に摂取するのがおすすめです。
次の見出しで詳しく解説します。
生理痛を緩和させる飲み物や食べ物

生理痛を緩和する効果が期待できる飲み物や食べ物には以下のようなものがあります。
- ホットミルク
- ハーブティー
- ショウガ
- 大豆イソフラボンを多く含む食べ物
- マグネシウムを含む食べ物
- ビタミンEやEPA・DHAを含む食べ物
- 鉄分を多く含む食べ物
生理痛がつらいときは、ぜひ上記の飲み物や食べ物を積極的に摂取するようにしてみてください。
ホットミルク
ホットミルクを飲むと体が温まり、リラックス効果が期待できます。
牛乳に含まれるラクトフェリンには生理痛を緩和する効果があるという研究結果もあるため、生理痛がつらいときにおすすめです。
また牛乳はたんぱく質や脂質をバランスよく摂れる飲み物でもあるため、栄養が不足しがちな生理中の飲み物に適しています。
ハーブティー
ハーブティーには精神的・身体的な緊張をほぐす効果があります。
さまざまな種類がありますが、中でもラスベリーリーフやローズハーブティーは女性ホルモンのバランスを整える効果が期待でき、生理痛を和らげられる可能性があります。
月経前症候群(PMS)の緩和にも効果的なため、生理が始まる1週間〜10日前から飲み始めると良いでしょう。
ショウガ
ショウガにはショウガオールやジンゲロールという成分が含まれており、体を温める効果が期待できます。
ショウガはスープやお茶に入れると手軽に摂取できるためおすすめです。
大豆イソフラボンを多く含む食べ物
大豆イソフラボンはエストロゲンという女性ホルモンに似た働きを持つため、積極的に摂取することで生理痛の緩和が期待できます。
大豆イソフラボンを多く含む食べ物は以下の通りです。
- 豆腐
- 油揚げ
- 味噌
- 豆乳
- おから
また大豆イソフラボンは生理痛を緩和させるだけでなく、エストロゲンの不足によるトラブルを予防する効果も期待できるため、ぜひ積極的に摂取してみてください。
マグネシウムを含む食べ物
細胞内のカルシウムが増えすぎると生理痛の原因となる子宮の収縮が促進されるため、マグネシウムを積極的に摂ってカルシウムを排出することが大切です。
マグネシウムを多く含む食べ物には以下のようなものがあります。
- カシューナッツやアーモンドなどのナッツ類
- 昆布や海苔などの海藻類
- 納豆
- ほうれん草
- さつまいも
ビタミンEやEPA・DHAを含む食べ物
ビタミンEは血行促進作用のある栄養素のため、ビタミンEが多く含まれる食べ物を摂取することで生理痛の緩和が期待できます。
ビタミンEが多く含まれる食べ物は以下の通りです。
- カシューナッツやアーモンドなどのナッツ類
- たらこ
- うなぎ
- かぼちゃ
EPAやDHAなどの栄養素も生理痛を和らげる効果が期待できるため、EPA・DHAが豊富に含まれるブリやサンマなどの青魚も積極的に摂取すると良いでしょう。
鉄分を多く含む食べ物
生理中は鉄分不足によって貧血症状が起こることがあるため、鉄分を多く含む食べ物を摂取しましょう。
鉄分を多く含む食べ物は以下の通りです。
- 赤身肉
- レバー
- ほうれん草
- プルーン
鉄分が豊富に含まれる食べ物を積極的に摂取することで、生理中の貧血症状を予防できます。
生理痛がつらいときはクリニックを受診しましょう

生理痛がつらいときは無理に我慢するのではなく、早めにクリニックを受診しましょう。
以下のような症状が現れている場合はクリニックを受診したほうが良いです。
- 仕事や学校に行けないほど症状がつらい
- 経血量が増えた
- 生理が終わっても痛みが治まらない
- 生理のたびに症状がひどくなる
日常生活に支障が出るほどの生理痛は『月経困難症』といい、身体にある疾患が原因で症状が現れている可能性も考えられます。
クリニックでは、生理痛や月経困難症用の低用量ピル(LEP)や漢方薬などを使った治療が可能です。
スマイルレディースクリニックの生理痛治療について
スマイルレディースクリニックでは、症状やご希望に合わせた生理痛治療ができるよう、以下のようなさまざまな選択肢を用意しています。
- 生理痛や月経困難症用の保険が適用される低用量ピル・LEP(ルナベル、ジェミーナ、ヤーズ)
- ジエノゲスト(ディナゲスト)錠0.5mg
- 子宮収縮を抑制する薬(ズファジランやブスコパン)
- 漢方薬
避妊用のピル(OC)は保険適用外ですが、月経困難症や子宮内膜症の治療を目的とした「LEP」であれば保険適用となります。
ジエノゲストは不正出血の可能性があるものの、低用量ピルを服用した際に起こり得る重篤な副作用である血栓症のリスクがありません。
10代の若年者や40代などハイリスクの方にはこちらがおすすめです。
その他、子宮収縮を抑制するズファジランやブスコパン、漢方薬もご用意しています。
現在はよりマイルドで効果の高い治療薬が選べるようになっていますので、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
生理痛を和らげる方法について紹介しました。
生理中は体を温めたり軽い運動やストレッチをしたりして血行を促進するほか、アロマテラピーや趣味で心身ともにリラックスして過ごすことが大切です。
今回紹介した食べ物や飲み物を積極的に摂取することで、生理中の不快な症状を抑えられる可能性があります。
スマイルレディースクリニックでは、生理痛や月経困難症用の低用量ピル(LEP)やジエノゲスト、ズファジランやブスコパン、漢方薬など患者様一人ひとりに適した方法を提案しています。
生理痛でお悩みの方はぜひ気軽にご相談ください。